個人山行
北八ヶ岳:稲子岳南壁左カンテ
期 日 2021年10月5日(火)
参加者 車掌(L)、他1名
交通手段 自家用車
行 程 みどり池入口6:30-しらびそ小屋7:40ー南壁左カンテ取付き8:45
登攀開始9:20ー終了点11:40-稲子岳12:15ーみどり池入口14:30
ルート 稲子岳南壁左カンテ 4ピッチ(最大6ピッチに切れる)
1・3奇数ピッチ:車掌 2・4偶数ピッチ:HSM
天 気 晴れ
職場の後輩HSMくんと今年の目標の山の1つ、稲子岳南壁左カンテルートへ。2日前には朝の気温が0℃と冷え込みが厳しい日が続いていたようですが、この日は登山口をスタートした6時半の時点で9℃と冷え込みも緩んでました。
1時間少々でみどり池に到着。まぁまぁのペース。中山峠方面に進み、右手に稲子岳の南壁が見え始めた所から登山道を離れ、岩場の基部に向かう。最後はかなりの急登でヘロヘロに。
岩場の基部に到着。テープの目印のある岩を一段上がると、取付きに到着。
今回は奇数ピッチを車掌、偶数ピッチをHSMくんがリード。9時20分頃スタート。
1ピッチ目 Ⅲ級35m 車掌リード
フェイスを10数メートルほど登った所にビレイポイントがありましたがここは通過し、しばらく登った所のビレイポイントで切りました。
2ピッチ目 Ⅲ級30m HSMくんリード
特に印象がなく、あまり記憶がありません…
3ピッチ目 Ⅲ級+30m 車掌リード
このピッチがこのルートの核心部分となる。左のワイドクラックを登るとⅣ級で、現在はこちらが主流のようですが、右側のチムニーに入って抜けるルートをチョイス。チムニーを抜け上部を左側に回り込む所が核心。難しいという記録をいくつか見ましたが、あっさり抜けてしまった。最終ピッチのビレイポイントまでは、Ⅱ級程度の岩稜歩き。ロープがキンクしてしまったため、ロープを抜きフリーで移動。時間のロスにもなるので、ロープをキンクさせない捌き方も重要だと再認識。
4ピッチ目 Ⅲ級+20m HSMくんリード
ピッチを切らず最後のおまけクラックを登ろうとしましたが、ロープの流れが悪くなるためそのまま稜線に抜けて登攀終了。ロープの結び直し等があったので2時間20分ほど掛かってしまいました。スムーズにいけば、2時間は切れそうです。
稜線近くは風が強く、コールが打ち消されることも結構あったので、意思疎通の方法も再検討の必要を感じました。
稜線でコーヒーブレイク。一休みした後は東方向に移動し、プチ薮漕ぎをしつつ稲子岳山頂へ。山頂は樹林帯で眺望はなし。一般ルートのない山なので、山頂標識もありません。
記念撮影だけして中山峠方面へ移動しながら下山。日中は20℃近くまで上がり、この時期としてはかなりいい条件でした。ダケカンバやカラマツの黄葉もサイコーでした。そろそろまた写真の人になりたいなぁ (^^;)
目標のルートを登れたので嬉しいのですが、あっさり登れてしまったので、残念ながら込み上げてくる喜びというのはありませんでした。
すでに行ったことのある人に連れていかれたり、リードはお任せして引っ張り上げられたりしたわけでもなく、お互いが初めてのルートで、下調べから始め、日ごろからトレーニングを続け、リードもつるべで50/50の状況で登頂でき、小さな冒険を楽しめ、自分たちでやり遂げた部分には、とても価値を感じています。
下山は松原湖近くの「八峰の湯(ヤッホーの湯)」で汗を流し、ついでに遅い昼食。
次は月末の「横岳西壁小同心クラック」です。時期的に雪が降れば、また来年に延期になってしまいますけど…
記 車掌
黄葉の森歩き
稲子岳南壁
取付きまで急登
1ピッチ目リードの車掌
1ピッチ目フォローのHSMくん
2ピッチ目フォローの私
黄葉がサイコー
天狗岳
3ピッチ目終了点にて
登攀を終えて
左・硫黄岳、右・天狗岳
稜線を辿り、稲子岳山頂へ
指を差した赤い部分に手書きで「稲子岳」と書かれています
記 車掌