個人山行
甲斐駒ヶ岳
【日程】 令和5年9月17日(日)~18日(月)
【参加者】シバ
【交通手段】自家用車
【行程】
1日目3:30自宅出発⇒5:40尾白渓谷駐車場⇒6:00出発⇒刀利天狗11:00⇒13:20七丈小屋(テント泊)
2日目3:30起床⇒4:40出発⇒6:20甲斐駒ヶ岳⇒7:50テントサイト⇒休憩・撤収作業⇒9:00出発⇒13:50駐車場
【天候】1日目曇り 2日目晴れ
【記録】
思いもよらず連休が取れたので甲斐駒ヶ岳に行ってきた。本当は1日早く休みが取れたら会山行の鳳凰山に飛入り参加したかったのだが1日違いだったので断念し、かねてから日本三大急登の一つである黒戸尾根に挑戦して見ようと思っていたのでそこに行くことにした。ただ、ネットで色々調べると、つらい・大変・疲れる等々ネガティブな感想ばかりが列記されていて少々ナーバスになる。それでも気持ちを奮い立たせ当日を迎える。
尾白渓谷駐車場は結構広い駐車場だったが到着時には半分以上が埋まっていた。靴を履き替えるなど準備を整え出発しようと張り切ってザックを背負った。が、予想以上に重い。。。心配性で汗っかきのため水分を5リットル程度持っていこうとしたのだがそれが効いてるようだ。無理だったら途中で捨てればいいかと覚悟を決めて出発した。ペースを上げすぎないようになるべくゆっくり歩いた。しかし曇天ながらも湿度が高く汗が噴き出す。さすがきつくて有名なルートであるせいか人は少ない。それにしても噂通りとにかく登り、登り、どこまでもひたすら登りが続く。しかもいつまでも樹林帯の中でガスっているため眺望はゼロ。もうこれは完全に修行である。道中、とある女性二人組と抜きつ抜かれつしてその度にお話しするようになった。このささやかなコミュニケーションタイムが唯一の楽しみだったがそのお二人も刀利天狗の少し先でギブアップしてあえなく下山していった。遠ざかっていく背中を見送り、唯一の楽しみが奪われもう何が楽しくて登っているのかわからなくなったが、それでも七丈小屋を目指して歩き続ける。その後ハシゴや鎖場が増えてくるとつらいながらも変化が出てきて楽しく歩くことができるようになり何とか七丈小屋にたどり着いた。早速テントを設営しようやく一息ついた。昼寝をしたり翌日の準備をしたり食事を摂ったりして明日晴れますようにと祈りながら早めに就寝した。
祈りが通じたのか翌朝は上のほうは快晴。まだ、薄暗い中歩き出した。テント場から上は森林限界を超えているようで眺望も開けしかもあたり一面の雲海を眺めながらの歩きになり昨日とは打って変わって気持ちよく歩けた。山頂が近づくにつれて険しい岩場が続いたがやっとの思いで登頂を果たす。山頂は360度開けていて、まだあまり人気の少ない山頂でしばし景色を堪能した。
登ったものは下りなくてはならない。その現実を思い出しあきらめて山頂を後にする。テント場に着き少し休憩してからテントを撤収し遥か遠い駐車所を目指し下り始める。歩き始めてすぐに再び雲の中に入ってしまいまたまた安定の眺望ゼロ。下りは足をつくたび荷物の重さが足に響く。こりゃひどい筋肉痛になるなと思ったが予想通り翌日から2・3日はまともに歩くのがきつかった。延々と歩き駐車場に到着する。近くの温泉、尾白の湯によって汗を流し家路についた。余談だが大渋滞に巻き込まれ5時間かかった。
こうして振り返るとネガティブな思い出ばかりのようだが、脳裏に焼き付いた山頂の景色や夜中に見た満天の星空、長くつらい樹林帯歩きまでもが良い思い出となりまた出かけたくなるので山というものは不思議である。