春合宿  中崎尾根~槍ヶ岳
期 日: 2009年5月2日~5月5日(5月6日予備日)
目 的: 厳冬期のルート偵察、残雪の槍ヶ岳登山を楽しむ
参加者: KIDO(L、写真)、皮ハギ(SL、会計)、Kawani会長、森ちゃん(樹林記録)、満作(食当)

5月2日(土曜日) 晴れ
 
いろいろな出来事があったが、天気はあくまでも良好でした。新穂高無料駐車場はガラ空き。槍平小屋を目指し右俣谷を進む(写真はチビ谷の雪渓をトラバース中のメンバーたち)
昼過ぎに槍平小屋に到着、もちろん小屋は雪の中に姿を大方隠している。ビバークサイトを選定しテントを張る。以前にここで雪崩遭難した人たちのご冥福を祈りながら現場を確認し雪崩の通過筋を観察するが、何処もかしこも危なそうな気がしてきた。新雪で覆われた雪山は美しいが、危険がいっぱいだ。完全に安全な所を探すのは並大抵ではない。雪山に行かないのが一番安全な過ごし方のような気がします。今晩はモツ鍋で親睦会だ。おおいに盛り上がり無事に就寝につく。(他のテントとは距離があるので少し遅くまで盛上れた)

5月3日(日曜日)晴れ
  テント撤収し中崎尾根稜線をめざし急登に喘ぐ。(写真は先頭で中崎尾根稜線を目指すSLの皮ハギ氏、大きな100?ザックには親睦会道具が詰まっているはずだ。)
しかし、笑顔が素敵だ。早朝は雪が締まっていて歩きやすい。今日の行程は明日の槍ヶ岳アタックに向けて最良地点でアタックできる処を探すのが目的だ。2,500m付近にてビバークを決定し明日へ備えて打ち合わせと親睦を深めて楽しいひと時を過ごす。今夕はスパゲティ(カルボナーラ)プラスロールパン1個のメニューだ。左俣谷側は大きな雪ピ、飛騨沢側は急斜面であり、注意しての行動が必要であったので、打ち合わせは程ほどで終えて就寝に突入した。

5月4日(月曜日)曇り
  ビバークサイトを早朝に出発し、ぼろぼろの岩綾帯(中崎尾根支尾根)を抜けた。雪が多いところは細い雪稜や、少ない処はミックス帯があり緊張しながら千丈沢乗越に立った。西鎌尾根から見る穂先は格好がよくない。
(写真は雪稜帯を進む森ちゃん、KIDO氏)西鎌尾根の雪壁を上り詰めると槍ヶ岳山荘の裏に突き上がった。ザックをデポして穂先に向かう。槍沢側には多数のスキーヤーがいて羨ましがるKIDO氏。ガイドの張るフィックスロープを避けながら穂先に出た。去年の夏合宿で登った前穂北尾根のラインがくっきりと見えて懐かしい。下を見下ろすと北鎌尾根からのパーティが最後の急登に喘いでいるのが手に取るように伝わってくる。小屋で飲み物を補給してビバークサイトに向かうが、雪が腐ってきているので2ピッチロープ使用しての下山となった。中崎尾根を忠実に下山する。思いのほか早くビバークサイトに到着でき、テントキーパーのkawani会長の出迎えを受ける。早速、大根鍋を囲んで反省会を実施した。

5月5日(火曜日)曇りのち雨
  風があるので注意して撤収して下山にかかる飛騨沢側の急斜面を下降したが、この急斜面をこんなに長く下降したのは初めての経験であった。早朝なので雪が締まっておりアイゼンを利かせれば不安なく歩けるものである。皮ハギSLは相変わらず飄飄として、平気で歩いていた。凄い。
(写真は急斜面を飛騨沢に下降するKIDO氏、kawani会長)新穂高無料駐車場に昼前に到着、KIDO(L)が下山届を提出し、竜神温泉と向かう。汗を流し昼食を摂りながら今回の合宿の総合評価、反省をした。隣り合わせた相山協のやまびこクラブのN須さん、I川さんグループに挨拶して温泉を後にした。驚いたことに彼らも北アルプス山域に入山していたようであった。春合宿A班は目的厳冬期ルート偵察)を達成でき大成功であった。良い仲間、よい山に恵まれて大感謝です。参加の皆さんありがとうございました。                                              (記:満作)