個人山行
八ヶ岳:横岳西壁小同心クラック
期 日 2022年9月15日(木)ー16日(金)
参加者 車掌、他1名(HSM)
交通手段 自家用車
行 程 15日
赤岳山荘駐車場14:00-赤岳鉱泉15:45
16日
赤岳鉱泉5:10-大同心沢分岐5:20-大同心基部6:20-小同心基部6:50
登攀開始7:15ー横岳山頂(奥ノ院)9:00×9:40-硫黄岳10:42ー赤岳鉱泉11:54
赤岳鉱泉13:00-赤岳山荘駐車場14:30
ルート 小同心クラック 4ピッチ(40m+35m+15m+15m)
1・3・4ピッチ:車掌 2ピッチ:HSM
天 気 晴れ
職場の後輩で山仲間のHSMくんと行ってきました。
1回目 2020年10月 計画日直前に雪が降り中止
3回目 2022年9月初旬 雨のため中止
そして今回4回目にしてようやく行くことが出来ました。日帰り可能なルートではありますが、私の足底筋膜炎の具合が悪く、長時間行動に不安があるため1泊2日にしてもらいました。
15日 赤岳山荘―赤岳鉱泉
14時に赤岳山荘駐車場を出発。久しぶりのテント泊装備なので、歩き始めたらすぐに汗が吹き出してきました。それほどペースが上がっていませんが、14時45分赤岳鉱泉到着。1時間45分ならまずまずのペース。テント場には数張りのテントが設営されているだけで、テラスもがら~んとしている。グリーンシーズンでも平日はこんなに空いてるんだ、とちょっとビックリ。テントを設営して17時頃から宴会開始。小屋の夕食時間になるとテラスでくつろいでいた人達もいなくなり、私たちだけになった。日が暮れるとグッと気温が下がり、行く前までは絶対生ビールと思っていたのですが、持ち込んだロング缶2本を持ち帰ることのないように消費し、生ビールは諦めました。
この日はとてもお天気が良く、満点の星空。天の川もしっかり確認できました。私は冬しか利用したことがありませんが、いつも空を見上げても、あまり星は見えませんでした。テント場が混雑して漏れた光や、雪に反射して見えなかったんだろうと、結論が出ました。撮影目的で来たいなぁと思いました。20時30分ころ就寝。テント泊は寝袋で体が締め付けられるのが苦手なので、ほとんど寝ることが出来ず、いつも朝がくるのが待ち遠しいって感じなのですが、この日は熟睡。夜1度目が覚めただけでした。それにしても寒い。寝袋のフードまで被って寝ました。
16日 赤岳鉱泉―小同心クラック―横岳―硫黄岳―赤岳鉱泉―赤岳山荘
4時起床。テント内を整理し、朝食を済ませ5時過ぎに出発。大同心沢から大同心稜に上がる。途中からヘッドライトも不要となり、開けた所からモルゲンで染まる山肌や、きれいな雲海を眺めることが出来ました。急登が続きツラいですが一気に高度が上がり、大同心の基部に到着。う~ん!大同心でかいなぁ。ここから小同心までは狭いルートをトラバース。狭いと言っても普通に両足で立てるので、全く問題なし。ガイドなら念のためロープ繋いで、コンテで抜けるかな?1時間40分位で小同心クラックの取り付きまで到着。
小同心クラックは
1ピッチ目 40m
2ピッチ目 35m
3ピッチ目 15m
ここで小同心の頭に着き、横岳頂上直下の岩璧までコンテで歩き。
最終4ピッチ目 15m
4ピッチ105mの登攀となります。
今回は1.3の奇数ピッチを私、2.4の偶数ピッチをHSMくんがリードすることとした。
準備を済ませ7時15分頃に離陸。ホールドが豊富でどこでも登れる感じ。ただ脆い所も多く、スタート直後で15cm四方程度の岩が抜け、気を引き締めるいいきっかけとなった。取り付きから左上していき、チムニーに入っていきます。途中2ヶ所くらいかな、支点を取れる所がありましたが、予定通り40mまで伸ばして1ピッチ目終了。HSMくんを難なく引き上げ、2ピッチ目へ。2ピッチ目はチムニーにを上がっていきます。あまり中に入り過ぎるとザックが引っ掛かってしまうため、外側をステミングで登っていきます。この辺りが体が外に出るので高度感もあり怖いとのことですが、全く恐怖心を感じませんでした。お約束ポイントで写真を撮ってもらい終了。
3ピッチ目は私がリード。ここもチムニーに入るとザックが引っ掛かってしまうため、外のややハング?気味の所を登って小同心の頭に到着。ここからはコンテでHSMくんが前を歩き、頂上直下の岩壁へ。ホントは最終4ピッチ目はHSMくんがリードのはずでしたが、譲ってくれました。ここもどこからでも登れそうな感じだったので、やや難し目なルートを選択。この日は登山者が少なかったですが、山頂にはギャラリーが待ち構えていました。1時間45分で登頂しました。山頂では補給とコーヒータイム。風もなくポカポカ。富士山もバッチリ。40分ほどのんびりし、下山を開始。最短ルートは大同心ルンゼからの下降ですが、稜線歩きをしたかったので硫黄岳経由にしました。気持ちのいい稜線歩きですが、やはり大同心稜の急登が効いているのか、疲れてきました
赤岳鉱泉に到着。テントを撤収して下山を開始。14時30分頃赤岳山荘に到着。着いてザックを降ろした途端に疲れがドーっと出ました。何でこんなに疲れてるんだろうと思ったら、登攀準備やテント撤収以外(これらは休憩ではありませんが)では、横岳山頂以外で休憩していませんでした。
もみの湯で汗を流し、ハルピンラーメンでエネルギーチャージをし帰宅。2年ごし4回目の計画でようやく登頂出来ました。登ってみた感想としては、2年ごし4回目の計画と言うことで期待もあり、気持ちも高ぶっていましたが、終わってみればあっさり…クライミングシューズは要らないなとか、絶対にやりはしませんが、フリーソロでいけそうだなと思えてしまいました。厳冬期の登攀もいいかな。最初の計画時より、レベルアップしているんだろうと、前向きに考えます。やっぱり少しは困難さを感じるくらいでないと、達成感が味わえないんだなぁと思いました。横岳山頂から今回登った小同心と、隣の大同心を見て、次は大同心雲稜ルートだなとHSMくんと話しました。何はともあれ目標を達成でき良かったです。
快適さを求めたら、すごい装備になってしまった…でも鉱泉まで2時間足らずなので。
雪もなくアイスキャンディーのない赤岳鉱泉はとても新鮮
久しぶりのテント伯
サラダを加えただけで、すごく豪華に見えます。
夕方ガスが切れて大同心小同心が姿を現しました。
大同心稜の急登。ここが核心かも…
雲海が広がってました。
大同心をバックに
小同心基部に到着
1ピッチ目 離陸
左上しチムニーに入っていきます。
2ピッチ目、お約束の撮影ポイントで。
足元スカスカ。撮影用に大きく足を拡げてます。
横岳山頂にて